日常勤行式のお話③~三宝礼~

今回は、「三宝礼(さんぼうらい)」についてお話をしたいと思います。

三宝礼は、遵式(じゅんしき)という中国の僧侶が記した、「往生浄土懴願義(おうじょうじょうどさんがんぎ)」という書物の一文から引用されています。

このようなお経です。

一心敬礼十方法界常住仏いっしんきょうらいじっぽうほうかいじょうじゅうぶ

一心敬礼十方法界常住法いっしんきょうらいじっぽうほうかいじょうじゅうほう

一心敬礼十方法界常住僧いっしんきょうらいじっぽうほうかいじょうじゅうそう


意味は、

「あらゆる世界の、仏様を心から敬い礼拝します。

あらゆる世界の、仏様によって示された教えを心から敬い礼拝します。

あらゆる世界の、仏様とその教えを信じ仏道に励む人々を心から敬い礼拝します。」

となります。


このお経にはそれぞれ末尾に「仏・法・僧」の文字があるのがお分かりいただけると思います。

この三つの文字はあわせて「三宝(さんぼう)」と呼ばれます。

仏教では、この三宝を敬うことが大事なこととされており、このお経ではまさにその三宝を敬うことを説いています。

まず一つ目の、「仏」はもちろん仏様の事です。

二つ目の「法」は、仏様の教えの事です。

三つ目の「僧」は、僧侶をはじめとした、仏様や仏教を信仰する人々の事ですね。

この三宝を敬うことは、仏教徒としてのはじめの一歩を踏み出すことと言えるほど、基本的で大切なことです。

三宝礼をお唱えすることは、三宝を敬い、仏教徒としてしっかりお念仏をお称えしていくことに繋がります。