日常勤行式のお話⑦~開経偈~
今回は、「開経偈(かいきょうげ)」についてお話いたします。
開経偈は、お経としての典拠は不明ですが、昔から色々な書物には記されているお経です。
このようなお経です。
「無上甚深微妙法 百千万劫難遭遇 我今見聞得受持 願解如来真実義」
意味は、
「この上なく深く優れた仏様の御教えは、どれほどの時を経ても出会うことは難しいことですが、私はその御教えに巡り合うことが出来ました。
その真の意味を理解したいと心から願います。」
となります。
仏様の教えに出会うことは、実は簡単なことではありません。
現在、世界の人口は約70億人にものぼりますが、仏教徒の人口は約3億人程度しかいません。
このことからも、いかに仏教と出会うことが難しい事かおわかり頂けるでしょう。
その点、私達は既に仏教に出会っていますし、さらにはお念仏の教えにも出会っています。
仏教やお念仏を、今まで身近にあるのが当たり前だと思っていましたが、実はとてもありがたい事だったんですね。
だからこそ、この開経偈を通して仏教に出会えたありがたさを感じ、お念仏をお称えしなければいけません。