日常勤行式のお話⑨~四誓偈の続き~
前回に引き続き、四誓偈のお話を致します。
四誓偈は、「仏説無量寿経(ぶっせつむりょうじゅきょう)」というお経から一部分を抜き出した形で成立しています。
無量寿経には、阿弥陀如来が仏様になる前のお話、法蔵菩薩(ほうぞうぼさつ)という菩薩だった時代のお話が説かれています。
法蔵菩薩はその修行中に、世自在王如来(せじざいおうにょらい)という仏様のもとで、「四十八願(しじゅうはちがん)」と呼ばれる誓いをたてました。
四十八願には、私達を極楽へ救うための様々な誓いが48種類説かれておりますが、四誓偈は、この四十八願の決意を改めて表明する内容となっています。
四十八願は、私達を極楽に救おうとしてくださる、慈悲深い法蔵菩薩の御心の表れと言えますが、四誓偈で重ねて決意をして下さるところに、法蔵菩薩の私達を救うという思いの深さを、より感じることが出来ます。
いま、四十八願は成就し、法蔵菩薩は阿弥陀如来となられたからこそ、私達は南無阿弥陀仏とお称えすれば極楽へとお救い頂けます。
四誓偈をお読みすることで、改めて南無阿弥陀仏のお念仏の有難さを感じることが出来るでしょう。